日本においては1973年にそれまでの仕組みだった「固定相場制」から「変動相場」へと変更されました。それにより、円の価格は常に変動することとなりました。例えば、日本円の価値が上がれば「円高」、価値が下がれば「円安」となります。
円高・円安ってなに?
為替レートは経済状況により変動する
FXは異なる二国間の通貨を交換します。交換する比率はほとんどが変動相場制となっており、リアルタイムで変動しています。例えば、値動きが激しい時には、現在の為替レートが1ドル150円だとしても1時間後には149円になっていたりもします。一般的にはその国の経済状況が良くなればその国の通貨は高くなり、悪ければ安くなる場合が多いです。
円高・円安の仕組み
例えば、1ドルが145円から150円になったとします。詳しくない人からしたら、数値が大きくなったので、円の価値が上がって円高になったと勘違いしがちです。ですが実際は1ドルが150円に価値が上がり5円ドル高になったわけです。逆に日本円の価値は5円下がり、円安になったことを意味します。
円安のメリットとデメリット
円安のメリット
- 外国人から見たら日本の製品が安く感じられる
- 海外からの旅行者が増える(安価で行けるため)
- 輸出企業の業績にプラス要因(自動車、家電など)
- 株価にプラス要因(大企業は輸出企業が多いため)
円安のデメリット
- 輸入品(食材やエネルギー関連)が高騰する
- 海外旅行は高くなるので不人気になる
- 中小企業にはマイナス要因(特に内需企業)
- 実質的賃金の減少
今後も円安が続くのでしょうか?
円安が続くであろう理由
- 金利差の問題
日本は、長い間にわたって超低金利政策をとってきました。それに比べて諸外国は、金利を高く維持している国が多い。 - 日本の構造的な問題
日本は、少子高齢化のため労働人口が減少しており、経済成長が鈍くなっています。 - エネルギーや食糧を輸入に頼りすぎている
おのずと国をまわすためのコストが増える結果になる。
鍵を握る日本銀行の動向
2025年の現在、日本銀行は、金利の引き上げに慎重な姿勢をとっています。金利を上げると株価や景気に影響を大きな影響を与える可能性があるためです。このような現状があるため、円安は続く可能性が高いと考えられます。
円高と円安のまとめ
- 為替レート変動の仕組み
- 円安のメリット・デメリット
- 円安の要因
- 日本銀行の今後の姿勢