FX取引には、投資家自らが売買を行い、利益を出す「裁量トレード」と自動売買ツールを使って取引する「システムトレード」があります。システムトレード(略してシストレ)とは、自分の判断ではなく、事前に決めたルールに従って自動で売買を行う方法です。
システムトレードが開発された背景
人間には喜怒哀楽があるため、どうしても感情に流されたトレードをしてしまう人が多いです。FX取引において、生き残るのが非常に難しいとされているのは、人間心理が大きく影響しています。私もFXを始めてから、自分の悪い感情を制御するのには大変苦労しました。
FXで感情的になってしまうパターン
- 保有中のポジションに含み損が発生した
FXにおいては、このパターンで損失を被り、ロスカットに追い込まれる人が一番多いです。「もう少し我慢して保有しておけば、建値まで戻ってくるだろう」と考えてしまいます。 - 含み益になってもすぐに利益確定してしまう
投資の世界では「損小利大」が理想ですが、利益を含むと早く確定したくて仕方がなくなる人が多いです。逆に含み損に対しては逃げ腰になり、対応が遅くなってしまう人が多いです。 - 常にポジションを保有しないと落ち着かない
FX取引は非常に楽しい投資です。リアルタイムのレートの動きを見ていれば、感情が高揚してしまうのもうなずけます。FXはポジションを持っていなければ、絶対に利益が出ることはありません。したがって、感情的になってしまう人ほど、意に反したところでも新規注文を出し、ポジションを持ってしまいます。業界用語でこれを「ポジポジ病」と呼んでいます。こうした感情的な判断を排除し、機械的なルールで取引するために、システムトレードが開発されました。
システムトレードの特徴
24時間チャンスを逃さない
FX会社が提供する自動売買ツールは、事前に設定されたプログラムがレートの動きから、ルールに従って売買を行います。サラリーマンの方が他の仕事をして、見ていなかったとしても、まったく問題はありません。
自動売買ツールとは?
システムトレードには「開発型」「選択型」「設定型」の3種類があります。「開発型」は、利用者が自動売買プログラムを自分で作成するものです。それに比べて「選択型」は、他人の自動売買ツールの中から選ぶだけ。「設定型」は自分で注文条件を設定して使います。
- 開発型
売買条件設定の自由度は高いが、プログラミングの知識が必要なので、初心者には難しい - 選択型
「ストラテジー」といわれる戦略や通貨ペアを選ぶだけで簡単 - 選択型
レンジ・間隔・利確幅などを細かく設定する
システムトレードに向いている人
- 感情に流されたトレードをしてしまう人
- ルールを破らずに取引できる人
- データの分析が好きな人
- 忙しくて相場を見ていられない人
私がシステムトレードを使った感想
まずは売買ツールを導入したからといって、簡単に利益が出続けることはないです。特にレートの動きが少ないときは、なかなか利益が出ず、それなりにレートが激しく動く場面では活躍します。ただし、突発的な災害や有事でのレートの反応には、まだ弱いのが現状のように感じます。
システムトレード可能なFX会社はどこ?
システムトレード可能な国内のFX会社
- 外為オンライン
(システム名) iサイクル注文
(特徴) 選択型 - インヴァスト証券
(システム名) トライオートFX
(特徴) 設定型 - みんなのFX
(システム名) みんなのシストレ
(特徴) 選択型 - マネースクエア
(システム名) トラリピ
(特徴) 設定型 - ひまわり証券
(システム名) エコトレFX
(特徴) 選択型 - FXプライム
(システム名) ちょいトレFX
(特徴) 選択型 - アイネット証券
(システム名) ループイフダン
(特徴) 設定型 - セントラル短資FX
(システム名) ミラートレーダー、他
(特徴) 選択型、設定型の2つ
システムトレード可能な海外のFX会社
- XMTrading
(システム名) MT4/MT5対応EA
(特徴) 開発型 - Axi
(システム名) MT4対応EA+無料VPS
(特徴) 開発型
システムトレードのまとめ
- 裁量トレードより便利な面も多い
- 必ず自分に合っているとは限らない
- 適切な売買ツールを選ぶ
- 簡単に利益が出るツールではない